正味の遺産額が基礎控除額の範囲内なら、相続税を納める必要はありません。

正味の遺産額(遺産から借金や非課税財産を差し引き、みなし相続財産や生前贈与財産を足した後の遺産)が基礎控除額の範囲内なら、相続税を納める必要はありませんし、申告する必要もありません。

また、遺産額が基礎控除額を超えていても、相続税のさまざまな特例や控除を利用することで、相続税がかからなかったり、わずかですんだりする場合もあります(申告書の提出が必要です)。

基礎控除額

5,000万円+1,000万円×法定相続人の人数
1人
6,000万円
2人
7,000万円
3人
8,000万円
4人
9,000万円

※平成27年1月1日以降の相続より変更有り。

正味の遺産額の計算のしかた

正味の遺産額 = 
相続財産 + みなし相続財産 + 相続開始前3年以内の贈与産 - 債務・葬式費用 -非課税財産
相続財産 土地、家屋、借地権、預貯金、現金、有価証券、ゴルフ会員権、家財、書画、骨董など
みなし相続財産 生命保険金、死亡退職金、年金、低額譲り受けなど
相続開始前3年以内の贈与財産 相続開始前3年以内の生前贈与
債務・葬式費用 借金、未払い金(税金、医療費、入院費、家賃、地代、買掛金)、葬式費用など
非課税財産 生命保険金控除、死亡退職金控除、墓所、祭祀用具、香典、花輪代、弔慰金、公益事業財産、寄付など